近年の新築住宅を建てられる方のうち8割はサイディングを選択されているという統計があります。根強い人気の外壁材です。
サイディングとは、セメント質・繊維質をメイン材料としたパネル上の外装材を壁に貼る、外壁素材のひとつです。サイディングボードとも呼ばれます。
建物の骨格の壁にあわせてサイディングボードを貼り付けていき、貼り付けたサイディングボード同士をシーリング材(防水性や気密性を維持するために、継ぎ目や隙間に使用するもの)を使用して、つないでいき施工します。
ひとくちにサイディングといっても材質にも4種類ほどあります。
●窯業系サイディング…
セメントと繊維質原料を混ぜて作られたサイディングで強度・耐震性・防火性・防音性に優れています。
木目調、レンガ調、ストーン柄、タイル柄、ボーダー柄などさまざまなデザインに対応でき人気があります。総合力に優れています。
●金属系サイディング…
アルミやガルバリウム鋼板など金属素材で作られているサイディングです。軽量で耐久性・断熱性・耐震性に優れています。
●樹脂系サイディング…
塩化ビニル樹脂が原料で耐久性が優れていて、耐用年数が長いのが特徴です。
●木質性サイディング…
天然木や木質繊維を使用したログハウスの様なデザインになる外壁材です。木の温かみが感じられる素材になります。断熱性に優れています。
もっとも普及しているのは窯業系サイディングと言われています。
このサイディング壁も経年と共に劣化し、修繕が必要になります。
サイディング壁の劣化症状
1色あせ
長年の風雨や紫外線に当たり、表面が色あせて劣化していきます。
2ひび割れ
サイディングの板自体が劣化によりひび割れをおこす症状です。
3塗膜の剥がれ
サイディングの表面が剥がれて劣化する症状です。
4反り・膨れ
目地やシーリングのひび割れや剥がれから、雨水などが侵入し水分を含み。乾燥した外部と湿気を含んだ内部で水分量のずれが原因でゆがみを引き起こします。
5チョーキング
塗料に含まれている顔料が粉上になって表面に現れる劣化症状です。
6コケ・カビ
日の当たりにくい外壁面に繁殖しやすいです。
7シーリング(コーキング)の劣化
サイディング同士の隙間を繋ぐシーリングですが、経年劣化と共にひび割れや剥がれが生じます。
サイディングもモルタル壁等と同様、表面に施されている塗料の効果が切れますので塗替え工事が必要になります。
特にサイディングの間をつなぐシーリングの劣化は雨漏りの原因となる為、外壁の塗装工事とあわせてシーリングの修繕工事も必要になります。
サイディングのメンテナンス時期の目安
●窯業系サイディング…約7~8年
●金属系サイディング…約10~15年
●樹脂系サイディング…約10~20年
●木質性サイディング…約5~7年
サイディングも材質により耐久性は様々です。
また、海に近い・日陰が多いなど立地によりメンテナンスが必要な周期が変化します。
外壁の状態を定期的にチェックし、劣化がひどくなる前に必要な修繕を行うことが望ましいです。