モルタル壁について

2022.07.08 09:59 外壁と屋根の素材

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外壁の素材はいくつかあります。
特に多くのお家で見られるのが以下の2つです。
●サイディング壁…サイディングボードとよばれるパネルを家に貼り付けて作られる外壁
●モルタル壁…塗り壁の一種で固いモルタルを塗り固めて作る外壁



ここではモルタル壁についてご紹介いたします。


モルタル壁とは

塗り壁の一種で、モルタルという固い泥のような材料を壁に塗り固めて作る外壁の種類です。
職人の手作業により表面のデザインは味のある外壁になります。

近年、外壁素材の多くはモルタル壁に変わりパネル状のサイディング壁という素材がほとんどになってきていますが、歴史としてはモルタル壁は昔から多くの外壁材として使用されています。



モルタル壁の構造

モルタルの壁の断面を表した図になります。
表面に見えているのは塗膜で、さらに仕上げ材の下にモルタル部分と続いていきます。
経年劣化により塗膜がその役割を果たさなくなってしまうと、雨風・紫外線等にさらされ外壁を守る力がなくなってしまいます。



モルタル壁のメンテナンス

モルタル壁は基本的に外壁塗装にてメンテナンスを行います。
劣化したモルタル壁をそのままにしておくと、カビや苔の発生、ひび割れという現象が起こり、最悪の場合は雨漏りなどの被害が出ることになります。
10年以上メンテナンスをされていないお家は一度、塗装工事を検討されることをお勧めいたします。





モルタル壁の劣化症状
1色あせ


お家は新築の頃より、色あせてはいないでしょうか?
外壁の色あせが起こる原因は何でしょうか?
最も多い原因は紫外線による劣化です。
塗料は顔料というものを元に作られており、その分子同士の結合されることにより形成されています。
この顔料が、紫外線を長期にわたり受ける事で、色を構成する顔料の科学的な結合が破壊され色あせの原因となります。
もう一つは、化学変化による変質です。
変質の代表的な症状として、金属の酸化が挙げられます。紫外線による色あせと同じように、酸素や水、日光により外壁の素材自体が変わることが原因です。


2ひび割れ

外壁のひび割れは、主に
・塗膜にできる髪の毛の様に細いヘアクラック
・モルタル壁やコンクリートなどで発生しやすい乾燥クラック
・外壁材がひび割れている状態の構造クラック
などが挙げられます。
特に注意したいのが、ひび割れの溝が1㎜を超えるものに関しては、早急に点検や修繕が必要になります。


3剥がれ

外壁表面に塗られている塗料は、塗膜と言い薄い膜になっており経年劣化により剥がれが生じる事があります。塗膜が剥がれてしまうと、構造の奥のモルタルがさらされ雨風・紫外線によるダメージを直接受けることになり、構造体に影響を及ぼし雨漏り等の原因となってしまいます。


4カビ・苔

日光の当たりにくい場所や北面の外壁などは、コケやカビが発生しやすくなります。
モルタル壁は細かな凹凸があるので、カビの胞子がつきやすく日当たりが悪いと水分を含み繁殖しやすい環境になります。
高圧洗浄により、カビや苔をきれいに落とし外壁塗装を施すことになります。
防カビ効果のある塗料を選ばれることをお勧めいたします。


5チョーキング

お家の外壁を触ると、手に白い粉がついてはいないでしょうか?
この症状をチョーキングといいます。
先ほどの色あせの原因でもお伝えしましたが、塗料に含まれる顔料の劣化によるもので、白色の顔料が表面に浮き出ている状態です。
放置しておくと、塗膜が雨風・紫外線からお家を守る効果を発揮できなくなりますので、チョーキングは外壁塗装工事が必要なサインとなります。




モルタル外壁は、職人の手によって作り上げられるので、サイディングボードやガルバリウム鋼板の規格に沿ったものとは違って、一軒一軒味わい豊かな意匠性を持っています。
しかし、ひび割れなどの劣化や塗装時の注意点も、モルタル外壁特有のものもあるので、外壁塗装の際は、必ずモルタル外壁に適した塗料や工法を選ばなければ、その意匠性を長持ちさせることはできません。
特に、モルタル外壁の「ひび割れ」にしっかり配慮して、意匠性と耐久性を保ちながら、適切な工法を提案してくれる外壁塗装業者に依頼するようにしましょう。