塗装工事の各工程

塗装工事は、塗るだけではなく細かな工程を追って施工します。お家を守る工程をご紹介します。

「プロが行う大事な下地処理」の画像
数年後の仕上がりに大きな違いが!? プロが行う大事な下地処理・ケレン作業 塗装作業の工程には序盤にケレン作業というものがあります。 これは外壁や屋根を高圧洗浄した後に行う作業で、ヤスリなどで塗装面の凹凸や汚れを落としてキレイな下地を作る作業の事を言います。 地道な作業ですが、この工程で手を抜くと塗料と外壁の密着が悪くなり耐用年数より早く塗膜の剥がれなどのトラブルが起こる可能性があります。 この工程は塗装をしてしまえば隠れてしまうので、ケレン作業をしっかり行わない一部の悪徳業者により上記のような問題が起こらないように、この記事ではケレンの役割と具体的な作業工程について紹介しています。 ケレンの役割は先ほど紹介したように、これから塗装する個所と塗料の密着力を高めるために表面を最適な状態にする作業の事です。 外壁塗装に先立ち、ケレン作業の目的は下記に挙げられます。 ・塗料の密着性・付着性を高める サビなどで劣化した部分に塗装をすると、塗装の層の間にサビがあるので塗料の密着性・付着性が損なわれます。 サビや古い塗膜が残っていると、上から新たに塗装をしても塗料が密着しません。 これらの事を防ぐ為、塗装する面と塗料が密着しやすくなるようにケレンによって下地を調整するのです。 また、塗装面が平滑すぎる場合には、わざと目が粗い紙ヤスリで素地に細かいキズをつけて塗装することもあります。 ・塗料の効果を長持ちさせる 塗装する面と塗料の密着度が強ければ強いほど、塗装は長持ちします。 一見してサビやカビ・コケなどが発生していなくてもケレンが必要になるのは、塗料の密着度を高めるためです。 ケレン作業を丁寧に行わないと塗料の耐用年数よりはるかに早く劣化が始まってしまう可能性が十分にあります。 ・仕上がりを良くする 塗料の厚みは、標準的に0.5㎜にも満たないほどしかありません。 そのため、下地にサビやコケなどの異物が付着している上から塗装すると、その箇所だけ塗膜に厚みができてしまいます。 平滑さがなくムラができてしまうので、綺麗な仕上がりにするためにケレン作業が必要になります。 ---------------------------------- ケレンの種類 ケレンの種類は4つに分けられます。 【第1種ケレン】ブラスト処理や薬品によるケレン 第1種ケレンは大掛かりで、ブラスト処理や酸洗浄、剥離剤などを使って行う作業です。 一般住宅における外壁塗装で採用されることはなく、主に橋や船舶などで行われています。 【第2種ケレン】電動工具などでサビを落とすケレン 第2種ケレンは電動の回転工具などで研磨する素地調整で、サンダーやドライバーを使います。 【第3種ケレン】手工具などで死幕だけを除去するケレン 第3種ケレンは手作業を中心に行う素地調整で、錆や汚れが少ない場合に用いられる工法です。1種と2種のケレンは旧塗膜を全て剥がしますが、3種ケレンでは密着性の高い活膜は除去しません。対象の面積が広い場合は電動工具を使うこともあります。 【第4種ケレン】手工具などで簡単な清掃や目粗しをするケレン 第4種ケレンでは軽度の錆をヤスリなどで落としたり汚れを拭き取ったりしていきます。また、雨樋のように平滑な樹脂面に対しては、サンドペーパーで簡単な目粗しをする場合もあります。サビがない場合には表面の洗浄作業にとどまるケースもあります。(高圧洗浄を第4種ケレンに含める場合があります) ケレン作業は外壁屋根塗装工事においてその後の耐用年数を左右する重要な工程であるという事をお伝えしました。
「外壁塗装工事中の生活はどうすればいいの?」の画像
いざ、外壁塗装を頼んでも1日で終わるものではないし、日常生活をどうしたら良いか不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。 あくまで弊社の基準ですが、塗装工事中の施主様の生活についてお話したいと思います。 ●施工前にご近所にどう配慮したらいいの? 私どもが施工前にご近所の方へご挨拶に伺います。 連絡先を明示したものと笑納いただく粗品をお持ちし、周辺のご近所様へご挨拶に伺います。工事へのご理解を頂けるご挨拶を、遅くとも3~4日前を目安に行うようにしております。 ●施工中に洗濯物は干せますか? 施工場所や養生との兼ね合いになります。窓の開閉が出来ない場合もありますので、干される場所をお聞きの上アドバイスさせて頂きます。 ●エアコンなどの電気や水道は使えますか? 通常通りご使用いただけます。 工事に支障はないのでいつも通りご利用いただけますが、塗装作業前の高圧洗浄の作業時等、一時的にエアコンなどの停止をお願いする場合がございます。 ●施工中は留守にしていても大丈夫ですか? お出かけして頂いても大丈夫です。 屋根・外壁塗装工事では通常施工中にお家の中に入らせて頂くことはありませんので、お出かけやお仕事に行かれても大丈夫です。 ●塗装工事中に騒音は発生するの? 施工過程で何度か音の発生があります。 足場の組み立て・解体時の金属音 高圧洗浄時のエンジン音 施工期間中常時騒音があるわけではありませんが、上記の工程の際は音へのご理解のご協力をお願いしております。 ●職人へのお茶出しなどはどうしたらいいの? お茶出しやお手洗いなど、お気遣いは必要ありません。 普段通りお過ごし下さい。 ●臭いは気になりますか? 外壁塗装で臭いの原因となるものは塗料です。 下塗り・中塗り・上塗りの工程において塗料を使用しますので、普段嗅ぎなれない塗料の臭いが気になる方がおられるかもしれません。 上塗りが完了すると1日程度で乾燥するため翌日以降落ち着きますが、完全に臭いが落ち着くまで数日かかる場合があります。 上記の他にも、外壁塗装工事中の生活についての疑問や不安があるかもしれません。 「こんな事聞いていいの?」など遠慮せずに事前にお聞きになることをお勧めいたします。  
「外壁・屋根の塗装工事の流れ」の画像
外壁・屋根塗装工事をお考えの方の中に、「実際に工事は何日ほどかかるのか」気になるところかと思います。 建物の大きさや、塗装箇所、天候にも大きく左右される塗装工事ですが、工期は 10~2週間が目安です。 塗装工事の流れをご説明いたします。 ・近隣へのごあいさつ 1日 ご近所へのお宅へ工期のご説明とご挨拶をさせて頂きます。 施主様もご近隣様も含め、工事がスムーズに気持ちよく進められるようご近所様への1件1件ご挨拶へ伺います。 ・足場工事 1日 足場の設置を行います。 建物全体を塗装する場合、高所作業となるため、足場を仮設します。足場業者にて仮設します。足場の資材搬入で大きなトラックが出入りしますが、施主様はじめご近隣様のご迷惑ならぬよう配慮いたしますので、ご安心ください。   ・高圧洗浄 1日 建物全体を高圧洗浄で丁寧に洗浄します。建物に付着した汚れや苔を洗い落し、塗料の付着を良くします。   ・下地処理 1日 下地処理とは、 ・金属のさび、木材のカビ、既存の塗膜を除去するケレン ・サイディング壁の場合はパネルの間の目地と呼ばれる箇所に打っているコーキングの打ち増し打ち直し ・モルタル壁の場合はひび割れや剥がれの箇所の補修 など、塗装作業の前に行う下地作りの事です。 この下地処理の作業を丁寧に行うことが、その後の仕上がりと塗装の持ちを左右します。   ・養生 1日 養生はと、塗装作業をする際に塗料が付いてはいけない箇所をビニールなどで保護する作業の事です。養生がいい加減だと塗り残しやはみ出たりするので、注意が必要です。 養生作業が丁寧できれいな塗装業者ほど、養生作業もきっちり行っています。   ・外壁塗装(下塗り・中塗り・上塗り) 3~5日 シーラーやフィラーと呼ばれる下塗り材を塗装し、上塗り材で中塗り・上塗りの作業を行います。材料によって塗布回数は異なる場合があります。 下塗りは、外壁の素材と塗料の付着力を高め、より高い耐性の塗膜を作る作業です。 中塗りは、外壁の色決めに選んだ材料の1回目の塗布です。 上塗りは、塗膜に十分な厚みを持たせムラを無くし美しく万全な塗膜を作る作業です。   ・屋根塗装(下塗り・中塗り・上塗り) 2~4日 ※外壁塗装工事のみの場合は除く 外壁塗装と同じ工程で塗装工事を行います。   ・付帯部塗装 2~4日 樋・軒天・笠木・破風板等、外壁の他の建物に付帯している部分の塗装作業を行います。   ・検査・足場外し・清掃 1日 万一の塗り残しが無いか、点検します。 足場を外し、清掃作業を行いお引渡しとなります。 このような工程を経て塗装工事は完了いたします。 外壁塗装だけをご依頼される方や、付帯部は建物により様々ですので若干の誤差はあります。 また、作業に入る職人の数により作業日数に違いが出てきます。 参考になさってください。